老視
2003年3月号
眼の中でカメラのレンズのように遠近に合わせてピントの調節をしているのが『水晶体』。水晶体は毛様体という筋肉と毛様小帯という線維から支えられています。
◎遠くを見る時:
毛様体の筋肉が緩み、毛様小帯が引っ張られ、水晶体は薄くなります。
◎近くを見る時:
毛様体の輪状筋が緊張し、毛様小帯が緩んで、水晶体は自分の弾力性で厚く膨らみます。
眼が老化すると、毛様体の筋肉は衰え、水晶体の弾力性も弱まって硬くなり、調節力が減退します。この状態を『老視』といいます。老視とは老化現象ですから、加齢に伴い誰にでも起きる現象です。
老視の治療法はなく、減退した調節力を補うには「眼鏡」または「コンタクトレンズ」をお勧めします。無理をしてそのままの状態にしておくと眼に負担をかけるだけでなく、頭痛・眼痛・吐き気などの症状が現われる場合があります。
定期的に視力検査を受け、ご自身にきちんと合った矯正法(眼鏡にするか、遠近両用のコンタクトにするか)をお選び下さい。
※ 遠近両用コンタクトレンズは強度の乱視の方など、目の適性により装用いただけない場合もございます。眼科で検査を受けていただいた上で、一度見え方をお試し下さい。